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便秘の養生法

便秘をしているから出せばよいというものではありません。

下剤のためにますます便秘をひどくする事もありますから原因に応じた便通のつけ方をしなければなりません。

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【商品説明】
便秘をしているから出せばよいというものではありません。下剤のためにますます便秘をひどくする事もありますから原因に応じた便通のつけ方をしなければなりません。

●日常の生活習慣
①時間をきわめて排便する習慣をつける。
②運動を適度に行う。

●弛緩性便秘の場合
便量を増加させ適度の刺激を与え排便にスムーズにさせる目的で次の方法を心がけましょう。

(方法)
①食物繊維を多くとる。
食物繊維は水分を吸着して便をやわらかくし便を増量するため腸の刺激にもなり腸管の通過を早めます。
②水分特に冷たい水が腸を刺激し便もやわらかくして排便を促します。
③腸管を刺激する食品、調味料、嗜好品を用いるとよろしい。
果物・香辛料・酢・適量のアルコール、炭酸飲料の活用
④ブドウ糖、はちみつ、あめ等の乳糖やショ糖、果糖は細菌代謝をうけやすく、これが化学的刺激となって腸を刺激します。
⑤脂質を多くとる様に心がけましょう。
⑥朝食はリラックスして十分時間をとりましょう。
一般に朝食後:排便反射が起こるのでこの時期をのがさない様ゆっくりと食事してこの時を待つ余裕をもちたいものです。

(食品の選び方と上手な使い方)
①糖質性食品
A:穀類
玄米、胚芽米、麦類、全粒パン、玄米パン、日本そば、オートミール等を主として用います。玄米は圧力釜で繊維をやわらげて使います。
B:いも類
さつまいも、じゃがいもは皮ごと丸焼きにするのもよろしいがガスの産出が著しい時はひかえる様にして下さい。
こんにゃくはやさしい繊維を多く含む好適品ですので活用しましょう。
C:果実類
リンゴ、みかんは皮や袋も一緒に食べるのもよい食べ方です。また、酸味の果物(イチゴ・夏みかん・プルーン)は酸味も腸の刺 激となり更によいでしょう。症状により、あまり刺激を強くしたくない時は加熱するのも一法です。
②蛋白質食品
A:肉類
特に悪くはないがとりすぎに注意しましょう。
天ぷら、フライ、ムニエルのように油を用いた料理がよろしい。また、くん製、肉も催便性があります。
B:魚貝類
脂質の多いうなぎ、さば、とろ、さんまや油を用いた料理がよろしいでしょう。
C:卵類
特に問題はありませんが、固ゆでより、スクランブルエッグたいり卵のように油を使った方がより効果的です。
D:乳類
冷たい牛乳は一層効果があります。またヨーグルトのような乳酸菌飲料は好適品といえます。
E:豆類
豆類は繊維を多く含むので納豆、煮豆等で活用して下さい。
③脂質性食品
油脂類は下剤作用があるので揚げ物、炒め物として食べて下さい。マヨネーズは更に酸味が加わるので活用して下さい。
④ビタミン・ミネラル食品
A:緑黄色野菜・その他の野菜
繊維の宝庫として大いにとりましょう。ホーレン草、コマツナ、春菊、キャベツ、白菜などの葉菜類は、ゆでる、炒めるなどで量 を少なくしてとるとたくさんとれます。大根、人参、たけのこ、レンコン、ゴボウも油を使って加熱処理すると効果が上がります。
B:海草類
1日1回は食物繊維として献立に加えましょう。
⑤調味料・香辛料
酢や砂糖も少し多めに使ったり、こしょう、からし、わさび等を適宜使いますがあまり刺激を続けるのはよくありません。
⑥アルコール飲料
適量をとるのはよい事です。ビールは好適飲料と申せましょう。

●痙攣性便秘の場合
腸の緊張亢進を抑制し便量を確保するために次の方法をとって下さい。特に弛緩性の場合と違う点を注意して下さい。

(方法)
①刺激物をひかえる。つまり香辛料、アルコール、炭酸飲料、酸味のつよい食品を避けましょう。
②冷たい物、熱い物を避けましょう。
③脂質をひかえましょう。
④食物繊維でも水に溶けやすい残りかすの少なくなるタイプのもの即ち、ペクチン、マンナン等を中心にとる様にします。
即ち、穀類や野菜の繊維ではなく、コンニャク、果物、さといも、海草類等がよいのです。
⑤ゆったりした気持ちで食事をすること(弛緩性の場合と同様)
⑥食事の摂取量に注意しましょう。
神経質になり食事をひかえがちになるので注意が必要です。
摂取制限は症状を悪化させます。

(食品の選び方と上手な使い方)
弛緩性の場合と違って脂質を少なく蛋白質を多めにして下さい。
①糖類性食品
A:穀類
通常は白米、うどん、白パンでよろしい。繊維が少ない様なら胚芽精米や精麦を5~10%混ぜる位でよいでしょう。玄米は避け ましょう。
B:いも類
じゃがいも、やまいも、さつまいも、コンニャク等はかまいません。
C:果実類
ペクチンを含むので好適品と申せます。中でもバナナは腸の刺激が少なくしかも高繊維食でおすすめします。(毎日1本位)ま た、プルーンやジュースもかまいません。
②蛋白性食品
A:肉類
脂身がかたい所は避け、やわらかく煮るとか、むす方がよろしい。揚げたり、焼いたり、くん製は避けてください。
B:魚介類
白身のあっさりした、タイ・カレイ・ヒラメ等を煮るとか、むす方がよろしい。焼く時はあまり黒くつよく焼かない程度で用いて ください。
C:卵類
適当に用いて特に心配はいりません。
D:乳類
人肌くらいに温めたものなら飲用はかまいません。
E:豆類
大豆、うずら豆、金時豆等をやわらかく煮て用いて下さい。納豆、おから、きな粉もよい食品です。1日1品はとりましょう。
③油脂類
揚げ物として多量にとるのは避けましょう。特に古い油は禁物です。
④ビタミン・ミネラル源食品
A:緑黄色野菜 その他の野菜類
いずれもやわらかく煮て用いて下さい。
B:海草類
のり、生わかめ等やわらかい物を1日1回は加えましょう。
⑤調味料・香辛料・嗜好飲料
濃い味付けのもの、香辛料、アルコール飲料や、コーヒー、紅茶等のカフェイン飲料も避けましょう。

●器質性便秘の場合の注意
高繊維食で便量を増やすことは絶対に避ける必要があります。